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月が泊まる、二十七の場所。
それぞれの名前と、景色。
日本語名は、古くから伝わる象徴を、そのまま呼び直したもの。
宿という考え方については、こちらに。
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読みかた
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日本語名(サンスクリット名/ローマ字)
象徴:伝統的に、その宿を表すかたち
神:その宿を司るとされる神格
意味と、その日の景色
宿は、吉凶ではない。
いい宿も、悪い宿も、ない。
その日の景色が、どんな色をしているか。それだけ。
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【牡羊座から】
一 駆けだしの宿(アシュヴィニー/Ashwini)
象徴:馬の頭 神:アシュヴィン双神(医神)
速さ、はじまり、癒し。二十七の先頭。
走りだす日。手当てをする日。
二 抱える宿(バラニー/Bharani)
象徴:ヨーニ(子宮) 神:ヤマ(死と法の神)
孕む、耐える、移り変わり。
抱えたまま、まだ出さない日。
三 切る火の宿(クリッティカー/Krittika)
象徴:剃刀と炎 神:アグニ(火の神)
断つ、焼く、浄める。
いらないものを、はっきり切る日。
【牡牛座へ】
四 赤い土の宿(ローヒニー/Rohini)
象徴:牛車 神:ブラフマー(創造神)
実り、育つ、愛でられる。
地味に肥えた土。ものが育つ日。
五 探す鹿の宿(ムリガシラー/Mrigashira)
象徴:鹿の頭 神:ソーマ(月神)
探す、嗅ぎ分ける、動きまわる。
まだ見ぬものを、さがす日。
【双子座へ】
六 雫の宿(アールドラー/Ardra)
象徴:涙のしずく 神:ルドラ(嵐の神)
湿らせる、洗う、嵐。
降って、乾いたものをやわらかくする日。
七 戻り光の宿(プナルヴァス/Punarvasu)
象徴:矢筒 神:アディティ(母神)
帰る、回復、ふたたび。
もう一度、光が戻ってくる日。
【蟹座へ】
八 花ひらく宿(プシュヤ/Pushya)
象徴:乳房と花 神:ブリハスパティ(師)
養う、栄える、支える。
最も穏やかとされる宿。育てる日。
九 とぐろの宿(アーシュレーシャー/Ashlesha)
象徴:とぐろを巻く蛇 神:ナーガ(蛇神)
巻きつく、秘める、見抜く。
深く、じっと見ている日。
【獅子座へ】
十 玉座の宿(マガー/Magha)
象徴:玉座 神:ピトリ(祖霊)
継ぐ、座る、敬う。
先に在った人を、思い出す日。
十一 休らぎの宿(プールヴァ・パールグニー/Purva Phalguni)
象徴:寝台の前脚 神:バガ(幸運の神)
憩う、楽しむ、和む。
手を止めて、身を横たえる日。
十二 結びの宿(ウッタラ・パールグニー/Uttara Phalguni)
象徴:寝台の後ろ脚 神:アリヤマン(契約の神)
結ぶ、契る、分かちあう。
ひとりの休息を、誰かと分ける日。
【乙女座へ】
十三 手の宿(ハスタ/Hasta)
象徴:手のひら 神:サヴィトリ(太陽神)
掴む、渡す、手わざ。
掌の上に、何がのっているかを見る日。
十四 光る石の宿(チトラー/Chitra)
象徴:輝く宝石 神:トヴァシュトリ(工匠神)
形づくる、磨く、美。
手をかけて、かたちにする日。
【天秤座へ】
十五 風に揺れる宿(スヴァーティー/Swati)
象徴:風にそよぐ若芽 神:ヴァーユ(風の神)
独り、しなう、自在。
揺れながら、折れない日。
十六 枝分かれの宿(ヴィシャーカー/Vishakha)
象徴:二叉の枝、門 神:インドラとアグニ
分かれ道、目指す、迷う。
どちらへ行くかを、考える日。
【蠍座へ】
十七 したしむ宿(アヌラーダー/Anuradha)
象徴:蓮の花 神:ミトラ(友愛の神)
親しむ、和する、寄り添う。
誰かのとなりに、いる日。
十八 年かさの宿(ジェーシュター/Jyeshtha)
象徴:耳飾り、傘 神:インドラ(王)
年長、護る、重み。
背負っているものが、見える日。
【射手座へ】
十九 根の宿(ムーラ/Mula)
象徴:結ばれた根 神:ニルリティ(解体の女神)
根、掘り起こす、断つ。
いちばん下まで、掘る日。
二十 みなぎる水の宿(プールヴァ・アーシャーダー/Purva Ashadha)
象徴:扇、水盤 神:アーパス(水の女神)
満ちる、浄める、勢い。
水かさが増していく日。
【山羊座へ】
二十一 揺るがぬ宿(ウッタラ・アーシャーダー/Uttara Ashadha)
象徴:象の牙 神:ヴィシュヴェーデーヴァ(全ての神々)
崩れない、持続、後からの勝ち。
急げない日であり、崩れない日。
二十二 耳をすます宿(シュラヴァナ/Shravana)
象徴:耳、三つの足跡 神:ヴィシュヌ
聴く、学ぶ、伝わる。
話すより、聞くほうへ傾く日。
【水瓶座へ】
二十三 太鼓の宿(ダニシュター/Dhanishta)
象徴:太鼓 神:ヴァス(八柱の神)
律動、響き、豊かさ。
拍が、揃っていく日。
二十四 百の癒しの宿(シャタビシャー/Shatabhisha)
象徴:百の星、円 神:ヴァルナ(水と法の神)
癒す、囲う、秘める。
ひとりで、静かに手当てする日。
【魚座へ】
二十五 燃え立つ宿(プールヴァ・バードラパダー/Purva Bhadrapada)
象徴:寝台の前脚、剣 神:アジャ・エーカパード(一本足の火の蛇)
燃える、高み、変容。
内側が、熱くなる日。
二十六 深みの宿(ウッタラ・バードラパダー/Uttara Bhadrapada)
象徴:寝台の後ろ脚、二匹の魚 神:アヒルブドゥニヤ(深淵の蛇)
沈む、深み、静けさ。
いちばん深いところで、静まる日。
二十七 見送りの宿(レーヴァティー/Revati)
象徴:魚、太鼓 神:プーシャン(道の守り神)
送る、導く、終いと始め。
最後の宿。送り出して、また先頭へ戻る日。
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二十七で、ひとめぐり。
見送りの宿の次は、また、駆けだしの宿へ。
終わりが、始まりの隣にある。
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今夜の月が、どこに泊まっているか。
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